偉大なる名牝ジェンティルドンナの初仔、
モアナアネラの状態はいかに

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

 それからおよそ4年、ジェンティルドンナの初仔となる2歳馬が、まもなくデビューのときを迎える。栗東トレセンの石坂正厩舎に所属するモアナアネラ(牝2歳/父キングカメハメハ)である。

名牝ジェンティルドンナのDNAを受け継ぐモアナアネラ名牝ジェンティルドンナのDNAを受け継ぐモアナアネラ 同馬は10月以降、母と同じ厩舎、そして母と同じ担当者のもとで調教を積んできているが、その様子はどんなものなのか。身近で見ているスタッフの感触について、関西競馬専門紙記者が伝える。

「正直なところ、(モアナアネラの状況に対する)スタッフのトーンはあまり高くないですね。というのも、これまでに何度か、スクミ(※筋炎や筋肉痛の悪化により、歩行が相当ぎこちなくなること。歩けなくなる場合もある)の症状が出てしまったようなんです。

『体質の弱さがあり、強い調教を課せられない面がある』ともスタッフは話していました。体も母より少し小さく、まだひ弱さが目立っているのかもしれません」

 体質的には若干の不安を抱えているようだが、"素材"の面では見るべきものがあるという。先述のトラックマンが続ける。

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