豪華絢爛の天皇賞・秋。人気の盲点となる3頭が身も心も温めてくれる (4ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 ステファノスも、前年の天皇賞・秋で2着となるも、以降は勝利に恵まれず、前哨戦の毎日王冠でも2番人気に推されながら5着に敗れて、低評価に甘んじた。

 それでも、ともに天皇賞・秋では地力の高さを示した。

 今年もこれらに似たパターンの馬がいる。キセキだ。

 冒頭で触れたとおり、同馬は昨年の菊花賞馬だが、それからは不振にあえいでいる。昨年末の海外GI香港ヴァーズ(香港・芝2400m)で9着に敗れたあと、年明けのGII日経賞(3月24日/中山・芝2500m)で9着、続く宝塚記念でも8着と惨敗続き。そして、前走の毎日王冠でも3着に敗れている。

 この成績から、今回のメンバーでは上位人気は見込めないだろうが、前走・毎日王冠では復調の兆しが見られた。一発あっても不思議ではない。

 ここまでは、GI馬かGIで連対している"実績のある穴馬"にフォーカスしてきたが、最後は別の視点からの"穴馬"をピックアップしてみたい。それは、GIでは「力不足」と見られた上がり馬だ。

 このタイプは、過去に何度も金星を挙げている。カンパニー(2009年)、ジャスタウェイ(2013年)、スピルバーグ(2014年)らがそうだ。

 3頭はいずれもGI勝ちはもちろん、GIでの連対もなく、カンパニーはGIの常連ではあったものの、掲示板に載るのが精一杯で、常に「GIでは力不足」と見られていた。そのため、前哨戦の毎日王冠を勝っていながら、人気は上がらなかった。

 ジャスタウェイもGIでは振るわず、前走の毎日王冠を含めて、直前の重賞で3戦連続2着と好走するも、ここでは人気を得られなかった。

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