豪華絢爛の天皇賞・秋。人気の
盲点となる3頭が身も心も温めてくれる

  • text by Sportiva
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 前々走のドバイターフ(3月31日)では2着、前走のGI宝塚記念では4着と健闘しているものの、結局、勝ち星がない分、全盛期に比べて物足りなさを感じている人も多いようだ。そして、今回は牡馬一線級がそろうこともあって、人気は急落しそう。

 だが、過去の例からして、軽視は禁物。休養中のリフレッシュによって、世界の強豪馬を蹴散らした末脚が再び炸裂すれば、そうそうたる面々を一蹴し、頂点に立ってもおかしくない。

"実績のある穴馬"パターンとして次に多いのは、不振続きのうえ、休み明けの前哨戦でも敗れている馬の急変だ。

 たとえば、先に触れた2012年の勝ち馬エイシンフラッシュがそう。同馬は2010年、ダービー馬となって世代の頂点に立つが、以降はずっと勝ち星から見放されてきた。2012年の春も海外と国内のGIを2戦して、ともに6着。休養を経て、直前のGII毎日王冠(東京・芝1800m)も9着に完敗していた。

 そうした戦績によって、天皇賞・秋では当然人気は得られなかったが、同舞台で一変。好メンバーを相手に、ダービー以来2年ぶり、2度目のGI制覇を果たしたのだ。

 2015年に6番人気で3着となったイスラボニータや、2016年に6番人気で3着に入ったステファノスも同様のタイプ。

 イスラボニータはGI皐月賞の覇者で、1年前の天皇賞・秋では1番人気に推されていた。しかし、同レースで3着に敗れてから勝利がなく、休み明けの毎日王冠でも3着に敗れて人気が上がらなかった。

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