穴党記者が手ぐすねを引く菊花賞。長距離適性ある3頭で帯封をゲット (4ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 さらにもう1頭、坂本、大野両記者が注目している馬がいる。アフリカンゴールドである。

 同馬は初勝利が今春の4月と遅かったが、そこから4戦3勝と軌道に乗ってきた。しかも、オーナーのゴドルフィンは、ファインニードルで今秋のスプリンターズSを制してスプリントGIの春秋連覇を達成。海外でも英国ダービーで戴冠を果たすなど、非常に勢いがある。

「アフリカンゴールドの前走は、古馬混合の1000万条件・兵庫特別(10月2日/阪神・芝2400m)。同馬は好位2番手につけると、楽な手応えでレースを運んで、2着に4馬身差をつける圧勝劇を演じました。その走りは、まだまだよくなりそうな雰囲気があって、今回も前々で運んで一発がありそうです。

 あと、皐月賞と菊花賞を制したゴールドシップや、三冠馬オルフェーヴルを送り出したステイゴールド産駒というのも魅力。ノーマークにするのは危険です」(坂本記者)

「アフリカンゴールドは、初勝利が2400m戦だったように、距離を延ばして持ち味を発揮してきました。と同時に成長も見せており、古馬を楽々と突き放した前走・兵庫特別のレースぶりは圧巻でした。充実期を迎えて、菊花賞に臨めるというのも、巡り合わせのよさを感じます」(大野記者)

 未知の距離に挑む3歳馬たちの過酷な戦いは、まさに波乱必至。予想もしなかった"王者"が誕生してもおかしくない。その候補が、ここで名前の挙がった3頭の中にいる可能性は大いにある。

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