穴馬候補は5頭。菊花賞で台頭する伏兵馬のパターンは決まっている (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 前哨戦のGIIセントライト記念(中山・芝2200m)で2着に入ったあと、本番でも3着入線を果たした2011年のトーセンラーも似たようなタイプと言える。

 同馬は3番人気という評価を得ていたが、1番人気オルフェーヴル、2番人気ウインバリアシオンからは大きく水をあけられてのもの。前哨戦の好走よりも、皐月賞7着、ダービー11着という結果が影響して、そうした人気の差になったのだろう。

 これらの例から、春のクラシックで結果を残せなかったことによって、前哨戦で上位争いに加わっても評価が上がらない馬が狙い目となる。

 面白いのは、グレイルだ。

 2歳時にはGIII京都2歳S(京都・芝2000m)を制しながら、皐月賞では6着、ダービーでは14着に沈んだ。そのため、休み明け初戦の前走・セントライト記念(9月17日)で3着と健闘するも、「GIではやはり役不足......」という見方が強く、上位人気にはなりそうもない。

 だが、過去にもこうしたタイプが台頭していることを思えば、軽視は禁物だ。前哨戦で上り調子にあることは実証済み。春とはひと味違う走りを見せてくれるかもしれない。

 これ以上の"大穴"を狙うなら、春の王道路線でも振るわなかったうえ、前哨戦でも惨敗している馬の"変貌"を期待する手がある。

 2008年に15番人気で2着となったフローテーションや、昨年2着に入ったクリンチャーがいい例だ。

 フローテーションは、皐月賞で11着、ダービー8着のあと、秋初戦の神戸新聞杯でも12着とまったくいいところがなかった。おかげで相当な人気薄となったが、3000mという距離延長を味方にして、アッと驚く快走を見せた。

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