毎日王冠でGI馬は消し。
穴党記者が陣営の熱気を察知した3頭が怖い

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 結果、8着に終わりましたが、最内枠がアダになった立ち回りを考えれば、力負けではなさそうです。もともと気のいいタイプで、仕上がりには手間取らないのですが、この中間は早い時期からウッドチップで意欲的な調整を施してきました。追うごとに6ハロン時計を短縮し、凄みすら感じさせる攻め気配。ひと夏越しての成長を感じさせ、とても楽しみな復帰戦となりました」

 一方、坂本記者は"遅れてきた大物"を穴馬に指名する。

「1番人気のエプソムC(6月10日/東京・芝1800m)で思わぬ大敗(14着)を喫したダイワギャグニー(牡4歳)を見直す手もありますが、それでもある程度の人気を得そう。そこで、面白いのがサンマルティン(セン6歳)です。

 前走のGIII小倉記念(8月5日/小倉・芝2000m)は、ハナを切ったマウントゴールド(3着)にぴったり付いていったトリオンフが1分56秒9という超高速決着を制してレコード勝ち。完全に前が止まらない流れで、決め手勝負のこの馬にとっては厳しい展開でしたから、度外視していいと思います。

 33秒台の鋭い末脚の持ち主で、2走前のオープン特別・都大路S(5月12日/京都・芝1800m)では、その後にGIII函館記念(函館・芝2000m)を勝ったエアアンセム(2着)を完封しました。

 サンマルティンを管理する国枝栄調教師は、『エアアンセムを負かしたときのような形になれば......』と反撃ムードを漂わせています。重賞でも遜色ない能力を秘め、前走の結果で人気が落ちるようなら、妙味ありです」

 この秋の大一番に向けて、新たな"ヒーロー"が登場するのか。ここに名前が挙がった3頭は、間違いなくその候補と言える。そして、これら"穴馬"の激走に期待して見事馬券をゲットしたら、この日の深夜に控える凱旋門賞でも大勝負だ!

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