毎日王冠でGI馬は消し。穴党記者が陣営の熱気を察知した3頭が怖い (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

「2歳時にマイル戦で良績を残しているステルヴィオ(牡3歳)と、マイル実績豊富なカツジ(牡3歳)です。ともに、菊花賞トライアルのセントライト記念(中山・芝2200m)や神戸新聞杯(阪神・芝2400m)には目もくれず、さらに2週後に行なわれるGIII富士S(10月20日/東京・芝1600m)ではなく、芝1800m戦で、好メンバーが集まる毎日王冠を使ってくるということは、今後の大まかな指針を決める意味合いが強いと思われます。

 ですから2頭とも、中途半端な仕上げでは今後の指針を決められないこともあり、調教にも熱が帯びています。最大目標がGI天皇賞・秋(10月28日/東京・芝2000m)なのか、GIマイルCS(11月18日/京都・芝1600m)なのか、もしくは現状の力に見合ったグレードの重賞を狙いにいくのか、このレースの内容を吟味して決められそうです。

 2頭の比較では、実力や休み明けの実績からステルヴィオを上に見ますが、こちらはクリストフ・ルメール騎手が乗ることもあって、人気になりそう。とすると、穴ならこの春のGIIニュージーランドトロフィー(4月7日/中山・芝1600m)を制したカツジでしょう。

この中間、精力的に調教をこなしているというカツジこの中間、精力的に調教をこなしているというカツジ 本番のGI NHKマイルC(5月6日/東京・芝1600m)では、最内枠で痛恨の出遅れ。早めに挽回しようと押し上げていったことで、脚を少し使ってしまったのが誤算でした。また、勝負どころで動けず、直線を向いてからは進路を探しつつの追い出し。エンジンのかかりが甘くなり、残り200mぐらいからは馬群が密集し、他馬との接触や進路がなくなるなどの不利も堪えた印象です。

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