毎日王冠でGI馬は消し。穴党記者が陣営の熱気を察知した3頭が怖い (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 毎日王冠も、"遅い決着"でも1分46秒台。それも、スローペースや馬場がやや重のコンディションだったときです。過去10年では、1分44秒台が1度、1分45秒台が5度、記録されています。こうした傾向から、脚質やポジショニングより、瞬発力の有無が問われるレースと言えます。マイル前後で持ち時計のある馬が有利な、舞台設定と判断していいでしょう」

 事実、昨年も1800m戦の海外GIを勝っているリアルスティールが勝利し、2、3着にはマイル前後で実績のあるサトノアラジンとグレーターロンドンが入った。

 となると、今年もマイル戦のGI馬アエロリットやケイアイノーテックが優勢、ということだろうか。「いえ、この2頭には死角があります」と吉田記者は言う。

「今年もマイルGIの安田記念(6月3日/東京・芝1600m)で2着となり、名手ジョアン・モレイラ騎手が手綱を取るアエロリットにとっては、"舞台は整った"ように映りますが、ここ2回の鉄砲実績が今ひとつ。GIだったとはいえ、4着、7着と振るいませんでした。

 しかもこのメンバーなら、実績的にも、展開的にも、目標とされる立場。マークは相当きつくなり、別定戦で斤量増となる今回は、ひと筋縄ではいかないでしょう。

 ケイアイノーテックも1週前の追いきりでは、まだ本調子には至っていませんでした。現時点では、狙いづらい状況です」

 そこで、吉田記者は「ケイアイノーテックの近況を差し引いても、ひと夏越しての成長が半端ない」という、3歳馬2頭を推奨する。

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