穴党記者が密かに漏らした「隠し玉」3頭がスプリンターズSで化ける (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

「最近の成績が振るわないので、おそらく日本での評価は低いと思いますが、昨年同じく香港から参戦して5着に入ったブリザードを物差しにすると、地元・香港での実績はラッキーバブルズのほうが圧倒的に上です。

"短距離王国"の香港で、短距離GI戦線のトップクラスで長く勝ち負けしているわけですから、多少"旬"が過ぎているとしても、日本馬相手となったら、この馬しか考えられません。想像していた以上に、あっさり(勝つ)ということもあると思います」

 ラッキーバブルズが香港でGIを勝ったのは1回だけだが、香港国際競走のGI香港スプリントで、昨年(4着)、一昨年(2着)と2番人気に推されたほどの実力馬。スプリンターズSでは過去に、格落ちと見られていた香港馬ウルトラファンタジー(10番人気)が勝利していることを思えば、余計に軽視できない。

 一方、松田記者は、連勝中のアレスバローズ(牡6歳)を逆転候補に推奨する。

「遅咲きの6歳馬ですが、前々走のGIII CBC賞(7月1日/中京・芝1200m)、前走のGIII北九州記念(8月19日/小倉・芝1200m)と、今夏に重賞を2連勝。既成勢力とは違った勢いがあります。

 しかも勝ち時計が、CBC賞が1分7秒0、北九州記念が1分6秒6と、好タイムを立て続けにマーク。中山では先週、1600万特別・セプテンバーS(9月22日/芝1200m)において、レコードにコンマ3秒という1分7秒0の高速決着が見られました。開催3週目となっても高速決着のままで、時計勝負にも対応できるのは魅力です。

 また、アレスバローズは中山適性も高く、昨秋の1600万特別・南総S(芝1200m)では、直線一気の差し切り勝ちを披露。過去3年のスプリンターズSの勝ち馬が、上がり3ハロンで33秒5以内の脚を使っていたように、急坂で形勢逆転できる決め手を持ち合わせていることも、頼もしい限りです」

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