姉アーモンドアイが大活躍。
妹ユナカイトの評判がさらに上がっている

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局(2018年版)
第10回:ユナカイト

 今春の3歳牝馬クラシックは、1頭の"ヒロイン"による独壇場となった。GI桜花賞(阪神・芝1600m)、そしてGIオークス(東京・芝2400m)と、圧倒的な強さで二冠を達成したアーモンドアイ(牝3歳/父ロードカナロア)である。

 同馬の母は、2006年のオークスで2着となり、同年のGIエリザベス女王杯(京都・芝2200m)を古馬相手に制したフサイチパンドラ。アーモンドアイはその子として早くから注目を集めていたが、デビューから1年足らずで、すでに"母越え"の活躍を見せている。

 一冠目の桜花賞では、4コーナーでほぼ最後方の16番手から、上がり33秒2の驚異的な末脚を繰り出して、強豪ライバルたちを一蹴した。

 続くオークスでは、一転して好位の6番手をキープし、積極的な競馬を見せた。ただ、桜花賞から800mも距離が伸びているスタミナ戦。このまま最後まで持つのか、ファンの脳裏にはそんな不安が一瞬よぎったが、彼女はそうした心配をよそに、またも圧巻の走りを披露した。

 直線を迎えて外に出すと、ほぼ持ったままで先頭へ。再び33秒2という上がりタイムをマークして、後続の追撃も難なく振り切ってゴール板を颯爽と駆け抜けていった。

 この夏場は、じっくりと休養しているアーモンドアイ。秋には牝馬三冠への注目が集まるが、その先の、牡馬や古馬との頂上決戦も期待される。いずれにせよ、復帰後の活躍へ、多くのファンが胸を躍らせている。

 そんななか、同馬の妹となる若駒がデビューを迎えようとしている。美浦トレセンの木村哲也厩舎に所属するユナカイト(牝2歳/父ヨハネスブルグ)である。

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