2018.07.07

飛び交う札束で、もう大変。
今夏セレクトセールの注目馬を総チェック

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Kyodo News

 日本最大級の競走馬セール(セリ市)・セレクトセールが、7月9日、10日に北海道苫小牧市のノーザンホースパークで行なわれる。

 このセールは今年で21回目。三冠馬ディープインパクトなど過去の多くの名馬のほか、今春もGI大阪杯のスワーヴリチャード、GI皐月賞のエポカドーロ、GI天皇賞・春のレインボーライン、米GIターフクラシックSのヨシダ、GI宝塚記念のミッキーロケットと、国内外でセレクトセール出身馬5頭がGIレースを勝利している。

種牡馬としても圧倒的な人気を誇るディープインパクト セールの模様は、主催者である日本競走馬協会のWebサイトなどで生配信されている(セリ開始は10時から)。馬を見る目が鍛えられ、数カ月前に生まれたばかりの可愛い当歳(0歳)馬を見るのも楽しい。また、当歳馬は母馬と一緒に上場されるため、好きだった牝馬(メス馬)が母になった姿を見られるのも嬉しいものだ。

 さらに、1億、2億……と、どんどん金額が上がっていくセリの動きを見るのも面白い。昨年の最高額落札馬は6億2640万円(税込、以下同)という驚くべき額で、今年はどこまで上がるのかに注目だ。

 とはいっても、2日間で約500頭の馬が上場される大規模なセールで、1日で8時間を超えることもあるため、すべての馬を見るのは大変だ。そこで今回は注目馬をピックアップ。上場番号を参照しながら、注目馬だけチェックするのが賢い見方だろう。

 その前に、競走馬セールの基礎知識を確認しておこう。セリでは一般的に、牡馬(オス馬)のほうが牝馬よりも高い価格で取引される。一般的に牡馬のほうが体が大きくて能力が高く、競走馬として計算しやすいのに加え、GIを勝てば種牡馬(しゅぼば)入りして数十億円で取引されることもある。”当たり”を引いたときの見返りが大きいのだ。

 種牡馬(父馬)と生産者にも傾向があり、最近はディープインパクトとノーザンファームが圧倒的な人気を集め、”ノーザンファーム産のディープインパクト牡馬”は7年連続でセレクトセールの最高額落札馬を送り出している。

 ディープインパクトは今年、日本ダービーを制したワグネリアンなどを出し、海外でも2頭のGI馬を出している。ノーザンファームは今春のGIを6勝し、2年連続で生産者ランキングのトップを走っている。海外バイヤーの注目度も上がっているため、さらにこの傾向が強まる可能性は高い。