エポカドーロが「皐月賞は恵まれた」
を覆し、ダービーも勝つ可能性は?

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Kyodo News

 では、日本ダービー(5月27日/東京・芝2400m)はどうか。はたして、二冠達成の可能性はあるのか。

 ズバリ、ポイントはふたつ。ひとつは、東京コースをどうこなすか。もうひとつは、皐月賞のときにいなかったダノンプレミアムの存在だ。

 そのうち、東京コースの適性については、先の専門紙記者がこう分析する。

「はっきり言って(エポカドーロは)東京コースは向かないでしょう。左回りの経験がないこともマイナスです。

 ただ、あの調教師は何かやってきますから。先日のNHKマイルC(東京・芝1600m)でも調教を工夫することで、短距離馬で、明らかにマイルは長いミスターメロディを、勝ち馬からコンマ2秒差の4着。あわや馬券圏内というところまで導きましたからね。

 今度も、東京コースに対応するために、何か考えて調教をやっているはず。それが功を奏すれば......という期待はあります」

 もうひとつのダノンプレミアムの存在は、もっと厄介だ。

 皐月賞では逃げ争いをする馬の後ろで、1頭で悠々と走ることができた。だが、今度は同じような位置に「世代実力ナンバー1」と評価されるダノンプレミアムもいる、と想定されるのだ。

 おそらくエポカドーロが前で、それをダノンプレミアムがぴったりとマークする形だろう。そうなると、相当厳しい競馬を強いられることになる。

 それでも、ダノンプレミアムは一頓挫あって、ダービーはぶっつけ本番となった。どこまで体調が戻っているのか、一抹の不安がある。

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