ブラストワンピースのダービー戦略。「異例のローテ」にはワケがある
いよいよ今週末に迫ってきた、2018年のGI日本ダービー(5月27日/東京・芝2400m)。今年、その有力候補の中に"異例のローテーション"で挑む馬がいる。
ここまで無傷の3連勝できたブラストワンピース(牡3歳/父ハービンジャー)である。
昨年11月のデビュー戦を快勝し、続く500万下のゆりかもめ賞(2月4日/東京・芝2400m)も圧倒的な強さを見せて2連勝を飾った。通常、この時期にオープン入りすれば、しかも無敗となれば、クラシックの王道路線となる、3月のトライアル戦から第1弾のGI皐月賞(4月15日/中山・芝2000m)を目指すのが一般的だ。
しかしブラストワンピースは、皐月賞をパスしてダービー1本、というローテーションを早々に決めた。
"異例"なのは、これだけではない。ダービー1本に絞るなら、4月後半~5月前半のステップレースに出るのが通常のローテ。あるいは、その前にももう一戦して、2戦でダービー出走への賞金加算を狙うのが、これまでの定石だ。
ところが、ブラストワンピースが3戦目に選んだのは、3月24日に行なわれたGIII毎日杯(阪神・芝1800m)だった。なおかつ、陣営はこの一戦で賞金が加算できなければ、「ダービー出走は諦めよう」と腹をくくっていたという。
5月末までは、まだ時間に余裕がある状況である。それでいて、毎日杯にダービー出走のすべてを賭けていたのだ。
そうして、ブラストワンピースは見事に白星を挙げて、夢舞台への切符をつかみ取った。
重賞の毎日杯も難なく勝利を飾ったブラストワンピース
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