競馬のプロも頭を抱えて大混乱。ダービー直前「3歳牡馬ランキング」 (4ページ目)

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 3位は、皐月賞を制したエポカドーロが圏外から一気に浮上。ただ、皐月賞制覇は「展開に恵まれた」という見方もあり、識者たちの見解も高ポイントか、ポイントなしという正反対の評価に分かれた。

木南氏
「皐月賞は、先行3頭から離れた好位馬群の先頭を走る形。『展開や馬場状態が向いた』という面があったにせよ、2着馬を突き放して、上がりタイムも最速だった4~6着馬に次ぐ数字でしたから、本当に強かったと思います。

 小倉では、青葉賞の3着馬スーパーフェザーを寄せつけずに勝っていますし、先行馬でも末脚がしっかりしていて、2400mに距離が延びても崩れないイメージがあります。輸送が続くことは気になりますが、中間の気配次第で二冠も十分にあり得ると思います」

市丸氏
「指数では、2位の2頭に3ポイント差をつけており、皐月賞を終えた時点では頭ひとつ抜けた1位という評価になっています。

 ただ、皐月賞は確かに強かったのですが、展開に恵まれたことは否定できません。前に行った3頭はハイペースだったものの、後続集団はスローな流れ。その一番前で事実上逃げる形になって、何もかもがうまくいっての2馬身差勝ち。クラシックを勝ったのですから、世代最強馬と言えるのでしょうが、初めての左回り、直線の瞬発力勝負になりそうなダービーでは、掲示板を外してもおかしくないと思っています」

 4位は、前回2位のワグネリアン(父ディープインパクト)。皐月賞で7着という結果に終わり、11ポイントも減らした。昨秋には1位の評価を受けていたが、大一番での巻き返しはあるのだろうか。

土屋氏
「皐月賞からハミを変えてきたように、レースに向かうワグネリアンにとって何がベストなのか、陣営はいまだ試行錯誤を繰り返している状態。ただ、逆に言えば、それでいてデビューから3連勝を飾ったのはさすがですし、その試みからは、皐月賞を捨ててでもダービーでベストを尽くすという姿勢が感じられました。

 そう考えれば、後続に3馬身差をつける圧勝劇を演じた東京スポーツ杯2歳S(11月18日/東京・芝1800m)のパフォーマンスからして、見限ることはできません。むしろ、人気を落としてくれるなら、積極的に狙いたい1頭です」

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