序列が激変、あの馬は急浮上。オークス直前の「3歳牝馬ランキング」 (5ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 3位に入ったのは、フローラSを快勝したサトノワルキューレ。2400m戦の経験も豊富で、圏外から一気にランクインを果たした。ただ、オークスについては、やや懐疑的な意見も上がっている。

吉田氏
「サトノワルキューレはデビュー以来、6kg減→6kg減→4kg減と馬体重は減り続けていますが、これは骨格に見合った数字と判断していいでしょう。体幹が強く、ブレのないフォームとクッション性に富んだ長めのつなぎは特筆ものです。

 レースでは、馬の力を信頼しているのか、あえてスタートは抑え目にして、後方で馬群に入れずに競馬を進めています。折り合い面にはまったく不安がなく、フローラSのレースぶりと走破時計から、ポテンシャルの高さも疑いようがありません。

 ただ、父のディープインパクトや、同世代の2歳王者ダノンプレミアムなどと同じく、ポテンシャルが高すぎるため、ツメが薄く挫跖(※ざせき/硬いものを踏んだときなどに起きる蹄の底の炎症)などの心配があるのは気がかり。また、これまでは約2カ月半→中5週→中5週と、比較的ゆとりあるローテーションできたものが、今回は中3週。しかも、再度の関東遠征というのは懸念されます。

 レース後、10日~14日経って、それなりの時計が出せれば、そうした心配も杞憂に終わると踏んでいましたが、坂路でゆっくりとしか乗れなかったのを見ると、やはり不安が募ります。前走が最高の状態という可能性があり、上積みがあるかどうか、微妙なところです」

市丸氏
「フローラSはクビ差の勝利でしたが、2、3着の2頭が前で粘っているところへ、1頭だけ異次元の末脚を繰り出しての勝利。当然、別路線なら『この馬!』と考えるのが、順当でしょう。

 ですが、フローラSは肝心のレースレベルが今ひとつ。桜花賞上位組とは、経験したレース内容が違いすぎます。思わぬ惨敗があっても、不思議ではありません」

5 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る