NHKマイルCは本命にスキあり。ならば「お金を増やす3頭」を選ぶ (4ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

「タワーオブロンドンについては、朝日杯FSの際には本命にしましたし、前走のアーリントンCでも強い競馬を見せました。とはいえ、レースを使われるごとにスプリンター色が出てきて、ベストはマイル未満の距離ではないか、と思うようになってきました。

 とすると、マイルの実力プラスアルファが求められる東京のマイルで人気どおりに走ってくれるのか? というと、一抹の不安があります」

 そうして木村記者は、松田記者とは異なるアプローチで、阪神マイルにおける実績を掘り下げて、気になる馬の名前を挙げた。

「朝日杯FSの覇者ダノンプレミアムは弥生賞(中山・芝2000m)を、2着のステルヴィオはスプリングS(中山・芝1800m)を、そして3着タワーオブロンドンはアーリントンCを勝って、3歳になっても結果を出しているように、あのレースは相当にレベルが高かったと考えられます。

 その視点でいくと、3着タワーオブロンドンとは僅差だった、4着ケイアイノーテック(牡3歳)、5着ダノンスマッシュ(牡3歳)あたりは、今回もまだまだ見限れないと思いますよ」

 木村記者がとりわけ強く推すのは、ダノンスマッシュだ。奇しくも松田記者同様、アーリントンC組からの穴馬推奨となった。

「ダノンスマッシュの今年初戦は、ファルコンS(3月17日/中京・芝1400m)。1番人気に推されたものの、7着と完敗を喫しました。ただそれは、流れに乗れずに不完全燃焼に終わったもの。度外視していいでしょう。

 続くアーリントンCでは、差し競馬の展開の中で早め早めに動いた先行勢にありながら、5着に踏ん張ったのは評価できます。今回、タワーオブロンドンが差しに構えるならば、ノーマークになるはず。脚質の自在性がありますから、意外な盲点になると思いますよ」

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