距離ならアーモンド以上。オークスは「サトノワルキューレの騎行」だ (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Sports Nippon/Getty Images

 ここまで使われてきたレースを見ればわかるとおり、サトノワルキューレは中・長距離路線を選択。1600mで行なわれる桜花賞には見向きもせず、2400m戦のオークスに照準を合わせてきたことは明らかだ。その中で、牡馬相手に勝ってきたことは、十分な強調材料となる。

 そして4月22日、同馬はオークストライアルのGIIフローラS(東京・芝2000m)に挑む。ここを勝って、目標のオークスへと確実に駒を進めることができるか、注目される。

 では、サトノワルキューレに関わるスタッフは、同馬についてどう評価しているのか。関西競馬専門紙のトラックマンが仔細を伝える。

「デビュー戦を勝ったあと、オーナーと相談して『オークス一本に絞ろう』と決めたそうです。距離適性やそのレースぶりを見ても、桜花賞よりもオークス向きなのは明白だったため、こうしたローテーションで来たみたいですね。

 桜花賞を勝ったアーモンドアイのような"切れる脚"はないものの、『200m11秒台のラップをずっと刻める持久力がある』とスタッフ。つまり、長くいい脚を使えるということで、それはまさに『東京の芝2400mを舞台としたオークスでこそ生きる』と陣営は見ています」

 桜花賞上位組は強力だが、距離に関してはサトノワルキューレのほうが経験豊富だ。そのうえ、この馬には陣営が目を見張るほどの成長力があるという。トラックマンが続ける。

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