皐月賞の人気馬が差し届かない!そのとき前に残るのは「あの馬」だ (3ページ目)
さて、このレースの「ヒモ穴馬」には、前述のスプリングSでステルヴィオにハナ差屈したエポカドーロを取り上げたいと思います。
スプリングSでは2着に奮闘したエポカドーロ 人気の中心となる2頭、ワグネリアンとステルヴィオが抱える不安と言えば、後方から外を回すことになり、差し届かないという展開でしょう。トライアルよりも出走頭数が増える皐月賞では、それぞれがそこで見せたものと同じような競馬をすると、そのロスはより大きくなります。ダノンプレミアムという前方の目標がいなくなったことで、仕掛けどころも難しくなりました。
もし、こうして後ろの馬にとって厳しい展開になったとき、先に抜け出して残る力があるとすれば、エポカドーロを置いて他にはいないでしょう。
スプリングSでは、ステルヴィオの強さを際立たせる役回りになってしまいましたが、同レースでは何としても皐月賞の権利がほしい立場。鞍上の戸崎圭太騎手は、3着までに入ることを最優先に考えて、安全策をとって早めに抜け出す形を選択したのだと思います。
今回はもっと強気に、思い切った騎乗もできるでしょうから、人気馬に割って入るどころか、逆転の可能性まで秘めた1頭だと思います。それだけの能力は持っている馬ですよ。
最近、戸崎騎手は見ていてちょっと頼りない騎乗が続いていましたが、先週の日曜日の阪神では内容が伴った3勝を挙げていました。さらに、管理する藤原英昭厩舎は、先週の桜花賞でも2頭出しだったように、今年はすこぶる好調です。エポカドーロへの期待がますます膨らみます。
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プロフィール
大西直宏 (おおにし・なおひろ)
1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。
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