桜花賞のジンクス「前哨戦で負けたリリーノーブルが勝つ」は正しいか (2ページ目)
桜花賞での巻き返しを狙うリリーノーブル とりわけ、魅力を感じるのは叩き2戦目となるリリーノーブルだ。阪神JFでは、ラッキーライラックに4分の3馬身差という接戦を演じている。ここまで2戦2敗ではあるが、「決して勝負づけは済んでいない」と、デイリースポーツの大西修平記者は言う。
「チューリップ賞では3着に終わり、2歳女王ラッキーライラックだけでなく、阪神JF3着のマウレアにも先着を許したリリーノーブルですが、本番ではきっちり巻き返してくると見ています」
逆転の根拠について、大西記者はこう続ける。
「前走のチューリップ賞は休み明けのせいか、道中で少し力んで、前向きすぎる面が感じられました。その分、最後の伸びを欠いたイメージがあります。しかし今回は、一度使われたことによって、落ち着きを取り戻してきています」
そもそもルーラーシップ産駒は、休み明けよりも使われながらよくなる傾向が強いとされている。実際、芝1600mのレースに限ると、チューリップ賞のような休み明けでは1度も勝ったことがなく、最も高い勝率(22.2%)を残しているのは、中4~8週のレース間隔である。
つまり、今回のようなステップ(チューリップ賞から中4週)こそ、ルーラーシップ産駒にとって、最も高いパフォーマンスを発揮できる条件なのだ。再び大西記者が語る。
「馬体そのものは、前走でも上々の仕上がりでした。それでも、しっかりと"お釣り"を残したトライアル仕様だったように映っていましたね。今回は、一度使われた上積みが大きく、馬体はより引き締まって、動ける体になっているのは間違いありません」
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