高松宮記念はスプリンター系の
桜花賞馬レーヌミノル「復活の舞台」だ

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki  photo by Ito Yasuo /AFLO

 続くGII阪神C(12月23日/阪神・芝1400m)は7着と敗れたが、古馬一線級の短距離戦線で揉まれた経験が生きたか、小倉2歳S以来となる1200m戦だった前走のGIIIオーシャンS(3月3日/中山・芝1200m)は好スタートからレースの流れに乗り、6着とはいえ最後まで上位争いを見せ、勝ち馬とは0秒1の僅差だった。本田調教師によると、オーシャンSの調整は雪の影響などで予定通りにいかず、万全の状態ではなかったようで、今回は上積みが見込めそうだ。

 血統を見てみよう。父ダイワメジャーはGI皐月賞、GI安田記念など1600~2000mのGIを5勝した、サンデーサイレンス系ではスピードタイプの種牡馬。父としても2014年の高松宮記念の勝ち馬コパノリチャードを出している。母ダイワエンジェルは未勝利馬だが、祖母プリンセススキーはGIII3歳牝馬S(阪神・芝1600m)の勝ち馬。そして母の父タイキシャトルは、GIスプリンターズS(中山・芝1200m)、仏GIジャックルマロワ賞(芝1600m)などを勝ったスピード馬で、全体的に見てもかなりスピード寄りの配合と言える。

 父がサンデーサイレンス産駒の種牡馬で、母の父がタイキシャトルという配合はGI日本ダービー馬ワンアンドオンリー(父ハーツクライ)や、GIヴィクトリアマイル(東京・芝1600m)を連覇し、スプリンターズSも勝った名牝ストレイトガール(父フジキセキ)と同じパターン。ストレイトガールとは母系にあるプリンスリーギフトなど、他の共通点も多く、同馬のように1200m、1600mの2階級制覇に期待したい。

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