高松宮記念はスプリンター系の桜花賞馬レーヌミノル「復活の舞台」だ

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki  photo by Ito Yasuo /AFLO

 今週末3月25日、中京競馬場では今年最初のJRA芝GIとなる高松宮記念(芝1200m)が行なわれる。今年で48回目、GIに昇格してから23回目となる短距離GIレースだ。

 今年のこのレースには過去最多となる7頭のGI/JpnI勝ち馬が登録。史上最高の豪華メンバーとも言える1戦となった。

 その中から筆者が特に推したいのが、昨年の桜花賞馬レーヌミノル(牝4歳・本田優厩舎)だ。8番人気で出走したGI桜花賞(阪神・芝1600m)を制して以降、6戦して4着が最高と、その後、一度も馬券には絡んでいないが、筆者はこの馬の本質はスプリンターであると見てきた。

昨年の桜花賞馬レーヌミノル。それ以来の勝ち星となるか昨年の桜花賞馬レーヌミノル。それ以来の勝ち星となるか

 その思いを強烈に印象づけられたのは2歳時のGIII小倉2歳S(小倉・芝1200m)だ。デビュー戦(小倉・芝1200m)を1馬身3/4差で勝利し、ここに臨んできたレーヌミノルは、このレースでも1番人気で出走。抑えきれないくらいの行きっぷりから2~3番手を追走し、逃げ馬が脱落したあとはスピードの違いから4角手前で先頭に立つと、直線では後続を突き放す一方。2着馬につけた6馬身差はレース史上最大で、勝ちタイムはコースレコードに0秒2差の1分08秒0という素晴らしい内容だった。

 一般的に、スピードタイプの2歳牝馬にとって翌春の大目標は桜花賞になってくる。そのため、1600mに対応できるようにレースが選択され、見事桜花賞馬となったわけだが、その後はGIオークス(5月21日/東京・芝2400m)が13着、GIIローズS(9月17日/阪神・芝1800m)は9着、GI秋華賞(10月15日京都・芝2000m)では14着と中距離戦線で大敗が続き、短距離~マイル戦線にシフトチェンジする。すると、GIマイルチャンピオンシップ(11月19日/京都・芝1600m)では勝ったペルシアンナイトから0秒2差の4着と好走した。

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