2018.03.10

フィリーズレビュー「本番より
ココ狙いの3頭」を穴党記者があぶり出す

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sports Nippon/Getty Images

「2走前はアブミ(※馬具。乗り手が足をかける部分)が外れるアクシデントがあって力を出し切れませんでしたが、前走ですっきり2勝目を決めました。ここに来て、気性面で落ち着きが見られるようになったのは、大きなプラス材料。本番の桜花賞は、この馬にとってやや距離が長いだけに、1400m戦のここで勝負をかけてくるはずです」

 アリアは昨年6月の新馬戦を勝ち上がってから、2勝目を挙げるまでに5戦を要した。それが敬遠されて人気を落としそうだが、デビュー2戦目にはGIII函館2歳S(7月23日/函館・芝1200m)で3着と好走。早くから高い能力を示していただけに、確かに侮れない存在だ。

 太田記者は”あの”名馬たちの全妹を穴馬に指名した。

「三冠馬オルフェーヴル、GI3勝のドリームジャーニーの全妹、デルニエオール(父ステイゴールド)です。前走の500万条件(2月17日/京都・芝1400m)を勝ち上がったタイムなどは特筆すべきものではないのですが、同馬からは数字では計り知れない能力を感じます。管理する池江泰寿調教師も『かなり難しい女の子だけど、持っている能力は相当なもの。今年の3歳牝馬の中でもトップクラスなのでは』と評価しています。

 前走にしても、出遅れて後方からのレースになりましたが、馬なりのまま先行集団に並びかけ、瞬時に先頭に立ちました。2着馬のリバティハイツに迫られてからは、さらにもうひと伸びして振り切る勝負根性を見せました。

 レース後は気の悪さを出して、検量室前まで戻るのもひと苦労だったようですが、そんなところからは兄オルフェーヴルを彷彿とさせるものがありました。410kg前後と小柄な馬体の維持には苦労しているみたいですし、気性面も含めて課題は多いですが、魅力はたっぷりあります」 

 日本の競馬史に名を残す「怪物」オルフェーヴル。その偉大な兄も、快進撃は皐月賞の前哨戦(GIIスプリングS)から始まった。同様に、妹デルニエオールがここから旋風を巻き起こしてもおかしくない。