ダノンプレミアムとワグネリアン、弥生賞でわずかにリードはどっち? (3ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Yamane Eiichi /AFLO

 血統は全姉にOPアネモネSを勝ち、GIIIフェアリーS3着のテンダリーヴォイスがいて、祖母はダートの鬼脚で有名なブロードアピール(GIIIガーネットSなど、重賞6勝)。ブロードアピールの孫が牡馬クラシック戦線の有力馬になるというのは意外に思う方もいるかもしれないが、スプリント戦で優れたスピードや瞬発力を見せた牝馬が、クラシックホースを送り出すことはよくあるケースである。

 さて、この2頭、はたしてどちらが勝つのだろう。どちらが勝ってもおかしくないハイレベルな戦いになりそうだが、今回は距離経験があり、後ろからダノンプレミアムをマークできる展開になりそうなワグネリアンを上に見たい。

 今回の状況は2016年の弥生賞を思い起こさせる。当時も、無敗の2歳王者リオンディーズと、3戦3勝のマカヒキの争いとなったが、先に抜け出したリオンディーズを、後方追走のマカヒキがゴール前でかわすという展開だった。奇しくも、ワグネリアンはマカヒキと同じ友道康夫厩舎のディープインパクト産駒で、馬主の金子真人ホールディングス、生産者のノーザンファームも同じだ。

 2年前の再現となるのか、それともダノンプレミアムが2歳王者の貫禄を見せるのか、はたまたオブセッションジャンダルムなどが2強の争いに待ったをかけるのか。興味は尽きない。

◆あのワグネリアンが「よりダイナミックになった」との情報をキャッチ>>

◆その強さ、ナリタブライアン級。王者ダノンプレミアムは何がすごいのか>>

◆弱冠20歳にして各地を行脚。藤田菜七子ジョッキーは何を見たのか?>>

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