あのワグネリアンが「よりダイナミック
になった」との情報をキャッチ

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 以降の2戦は、文字どおり"楽勝"だった。

 2戦目はオープン特別の野路菊S(9月16日/阪神・芝1800m)に出走。重馬場にもかかわらず、上がり33秒0という強烈な決め手を繰り出して後続をちぎった。

 そして3戦目に挑んだのは、GIII東京スポーツ杯2歳S(11月18日/東京・芝1800m)。ここでも、道中5番手から自慢の末脚をいかんなく発揮。評判馬たちを難なく蹴散らし、2着に3馬身差をつける圧勝劇を演じてレベルの違いをまざまざと見せつけた。

 このあと、同馬は年末のGI戦には向かわず、春まで休養。GI皐月賞(4月15日/中山・芝2000m)の前哨戦となるGII弥生賞(3月4日/中山・芝2000m)で戦列に復帰する予定だ。

 すでに放牧先から帰厩し、調教を進めているワグネリアン。同馬に関わるスタッフの様子からは、順調ぶりが伝わってくるという。関西競馬専門紙のトラックマンが語る。

「ワグネリアンが放牧から帰ってきて、スタッフは『馬体がひと回り成長し、走りも体を大きく使うようになった』と話しています。よりダイナミックなフォームになったようですね。それとともに『落ち着きも感じる』とのこと。『とにかく、順調そのもの』ということですから、何の不安もなく、弥生賞に向かえるのではないでしょうか」

 フォームがダイナミックになったうえ、トラックマンによれば「休養前に見せていたキレ味も健在。この変化はいいほうに出るはず」という。実際のレースでどんな走りを見せてくれるのか、期待は膨らむばかりだ。

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