人気馬が強いクイーンCでも、穴党記者「渾身の5頭」には根拠あり! (4ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Spots Nippon/Getty Images

 完成するのはこれから、というのは否めませんが、それでもこの中間を見る限り、初戦のときよりパワーがついた印象があります。1週前の追い切りでは、新コンビの川田将雅騎手を背にして栗東CWで併せ馬を実施。抜け出して1頭になってからも遊ぶようなところもなく、集中してしっかりと脚を使えていました。

 初の長距離輸送と左回りなどクリアすべき課題も多いですが、素質の高さは世代屈指。重賞制覇の可能性は十分にあると見ています」

 大西記者ももう1頭、注目している馬がいると言う。関東馬ながら関西の若手ジョッキーが手綱をとるナラトゥリス(父ルーラーシップ)だ。

「デビュー戦(9月3日/新潟・芝1800m)は3着に敗れましたが、のちにGIホープフルSでも4着と善戦した勝ち馬サンリヴァル(牡3歳)とタイム差なしの決着。2戦目できっちり勝ち上がったのは、能力がある証明でしょう。

 前走の赤松賞(11月19日/東京・芝1600m)も3着に屈しましたが、今回も本命視されている勝ち馬マウレアを上回る、33秒3というメンバー最速タイの上がりをマーク。その末脚には目を引くものがあり、マウレアとの着差もクビ差+クビ差なら、悲観する結果ではありません。

 同レース4着馬のレッドサクヤ(牝3歳)がその後、オープン特別のエルフィンSを快勝したことを思えば、相当ハイレベルなレースだったと見ることもできます。鞍上の菱田裕二騎手も高く評価する好素材で、自慢の末脚の生きる流れになれば、ここでタイトル奪取を果たしてもおかしくありません」

 はや2カ月後に迫った牝馬クラシック第1弾、桜花賞(4月8日/阪神・芝1600m)の行方を占う意味でも見過ごせない一戦。アッと言わせる波乱を起こして、新たな"ヒロイン"の座をつかむ馬が、この中にいるかもしれない。

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