2強に待った! エライことになってきた3歳牡馬「最新ランキング」 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 2位は「2歳王者」となったダノンプレミアム。ワグネリアンを逆転するまでには至らなかったが、8ポイント差あった前回から1ポイント差までその差を詰めた。

吉田氏
「朝日杯FSは2カ月ぶりの実戦で8kg増でしたが、すべてが成長分で、段階を踏んで強くなっている印象です。朝日杯FSのパドックでは、入場して1周目の完歩は小さかったのですが、雰囲気に慣れて体が動くようになると、ストライドを伸ばして堂々たる振る舞いで周回。落ち着き払ったその姿によって、格の違いを見せつけていたように思います。

 レースでは、手応え十分に4角を回って進路を確保すると、ひとつずつギアを上げながら後続を突き離して、最後は余力を残してゴールイン。ゴール直前、鞍上の川田将雅騎手がねぎらいのボディータッチを見せましたが、あれはかなりのレアケースですよ。それだけ、この馬の対する期待が大きいということです。

 マイル戦線でも天下を獲れそうですが、朝日杯FSで見せた前半の力みさえ解消すれば、クラシックへの見通しも明るくなります。皐月賞、ダービーと、断然の主役を張れるポテンシャルを存分に秘めています」

市丸博司氏(パソコン競馬ライター)
「この馬の強さについては、誰も異存はないでしょう。TF指数(※市丸氏が独自に編み出したデータ指数)では、2位以下を4ポイントも引き離す圧倒的なレベル。2位から21位までが5ポイントの間にひしめき合っていることを考えれば、2位以下との4ポイント差は恐るべき状況と言えます。

 最内枠だけが不安材料だった朝日杯FSも、馬群の中にいても特に気にするふうでもなく、4角で抜け出すときの速さはケタ違いでした。最後も抑えて勝っているだけに、現状この馬の能力は数枚抜けていると断言していいでしょう。

 おそらく、これを止められるのはワグネリアンぐらい。次走は、ともに弥生賞に出走予定。そこでダノンプレミアムがあっさり勝つようだと、クラシック戦線の興味は2着争いになるのではないでしょうか」

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