今の京都はディープ産駒に難。きさらぎ賞は「ジワ伸び2頭」が大正解 (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Spots Nippon/Getty Images

 ディープインパクト産駒の芝コースにおける昨年1年間の成績は、全競馬場で勝率13.1%。京都競馬場でも勝率14.8%という高い数字を残している。

 それが今年は、始まったばかりとはいえ、京都競馬場での勝率は昨年比でおよそ3分の1に低下。その数字を見ただけでも、今の京都の馬場が「ディープ産駒向きではない」ということがよくわかる。

 今年の馬場の特異性については、デイリー馬三郎の木村拓人記者も指摘。そのうえで、こうレース分析する。

「やはり今の京都の芝は、昨年の秋に不良馬場での開催が続いたダメージが相当残っていると思います。今回使用されるのは差し馬向きのBコースですが、今の馬場状態を考えれば、ダノンマジェスティのように切れるタイプよりも、じわじわと伸びてくるタイプのほうが面白いでしょう。

 だいたい、今回のメンバーの中では、人気馬でその後ろ盾となる実績があるのは、カツジくらい。1戦1勝の馬が人気になるくらいなら、(馬券的には)もっと旨味のある馬を狙いたいですね」

 こうした状況を踏まえて、太田記者はダノンマジェスティとは別の1戦1勝馬をピックアップ。穴馬として推奨する。

サトノフェイバー(牡3歳/父ゼンノロブロイ)です。同馬が勝った新馬戦は、今回と同じ京都の芝コース(2000m)。逃げて、上がりを34秒9でまとめて完勝しました。直線で後続を突き放して、2着以下に3馬身もの差をつけています。

 騎乗していた古川吉洋騎手によると、『(道中)物見をして遊んでいた』と言います。ということは、見た目以上に余裕のある勝ちっぷりだったということ。スローペースの傾向が強いレースでもあり、この先行力は魅力です。526kgの大型馬で、一度叩いたことによる上積みも大きいと思います」

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