根岸Sは有力3頭に、新鋭・荻野極のアキトクレッセントが割って入る (2ページ目)

 サンライズノヴァは、昨春のGIIIユニコーンS(2017年6月18日/東京・ダート1600m)と、昨秋のオープン特別・グリーンチャンネルC(2017年10月9日/東京・ダート1400m)で見事な差し切り勝ちを披露しました。

 ユニコーンSは、前半の3ハロンが34秒1、4ハロンは46秒4と、3歳春の時点としてはかなり速い流れとなり、馬群も縦長になる展開でした。それを、中団より後方から進み、直線では外目を伸びて豪快に突き抜けました。

 グリーンチャンネルCは、前半3ハロンが35秒0、4ハロンが46秒8と、序盤はわりと落ちついていたのですが、レース中盤で少し流れが速くなり、4コーナーを回る頃には馬群が凝縮。そうした展開のなかで、サンライズノヴァは上がり34秒7の決め手を繰り出して、後方から唯一伸びて快勝しました。

 この決め手は「GI級」と言っても大袈裟ではないでしょう。

 その後、GIII武蔵野S(2017年11月11日/東京・ダート1600m)では、あっさり敗退。レース間隔を詰めて使ったことが影響したのか、馬込みが得意ではないのか、敗因を探ればいろいろと考えられますが、何かすべてが悪いほうに出てしまい、能力を出し切れずに終わった感じでした。

 しかし、前走のオープン特別・師走S(2017年12月9日/中山・ダート1800m)では、内目の馬込みで我慢し、直線でも鋭く伸びて2着。武蔵野Sの敗戦を糧にして、結果につなげた印象があります。

 ストライドの大きい走りは、明らかに広いコース向き。前走、中山であれだけの競馬ができた今なら、馬もさらにレベルアップしていることは間違いなく、ここでは最も有力視していい存在だと思います。もちろんここで結果を出せば、本番でも優勝候補の最右翼となるでしょう。

 ディフェンディングチャンピオンとして臨むカフジテイクも、いつも確実に脚を使うタイプ。東京・ダート1400mの舞台なら、崩れるイメージはありません。

 大外を回さなければ能力を出し切れないところがあるようで、そこは唯一の懸念材料となりますが、不利なく4コーナーを回ることができれば、連覇の可能性も十分にあるでしょう。

 もう1頭の有力馬キングズガードは、カフジテイクとは違って馬込みを縫って出てくる器用さを兼ね備えています。また、展開次第ではある程度ポジションを上げてレースを運ぶこともできます。

 コースロスなく競馬ができる点は、カフジテイクよりも有利。直線に入ってから、うまく馬群をさばいてこられれば、勝ち負けできるのではないでしょうか。

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