根岸Sの穴馬条件「8歳馬、伸び盛り、地方番長」が今年も3頭いるぞ (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 今回なら、アキトクレッセント(牡6歳)がこれに該当する。

 昨年4月にオープン入りすると、直後のオープン特別では2着と好走したものの、その後はGIIIで12着と大敗を喫するなど、重賞の壁に阻まれた。

 だが、2走前の武蔵野Sで3着と善戦し、前走のオープン特別・ギャラクシーS(2017年12月24日/阪神・ダート1400m)では、難敵を蹴散らして快勝した。今の勢いなら、ここでも勝ち負けを演じる可能性は大いにある。

 さて、根岸Sのようなダート重賞において、頭を悩ますのは地方交流重賞を戦ってきた馬の取り扱いだ。対戦実績が少ないゆえ、比較評価が難しい、というのがひとつある。

 もうひとつは、地方での結果をどう評価すべきか、ということ。今や中央のトップレベルの馬が地方交流重賞に参戦し、そのレベルは相当高くなっているが、コースとの相性などもあって、その結果を素直に評価していいかどうか、悩ましい問題となる。

 そうした状況にあって、地方交流重賞で好走してきた馬が中央の重賞で一度負けたりすると、それだけで人気を落としてしまうケースがある。「やっぱり中央では通用しない」、あるいは「中央の舞台は合わない」と見られてしまうからだろう。

 この根岸Sにおいても、そうやって人気を落とした馬が穴を開けたときがある。2013年に10番人気で3着と奮闘したセイクリムズンだ。

 同馬はもともと中央の重賞でも勝ち星を重ねていたが、徐々にダート重賞が充実している地方戦を主戦場とするようになり、そこで輝かしい成績を積み重ねていった。ただ、そういうスタンスとなってからは、中央の重賞ではなかなか結果を残せなくなった。

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