兄よ姉よ、見ててくれ。タンタフエルサは着実にクラシックの夢を追う (2ページ目)
もう1頭は、2012年生まれのタンタアレグリア(牡6歳/父ゼンノロブロイ)。こちらは、ダービートライアルとなるGII青葉賞(東京・芝2400m)で2着となって、GI日本ダービー(東京・芝2400m)への出走権を獲得した。
距離適性から競馬界最高峰の舞台でも穴人気して一発を期待されたが、結果は7着に終わった。それでも、後方から堅実な脚を使って能力の片鱗は見せた。
以降、GI菊花賞(京都・芝3000m)でも4着と善戦し、古馬になってからも重賞戦線で奮闘。5歳となった昨年、GIIアメリカジョッキークラブカップ(中山・芝2200m)を勝って初の重賞制覇を遂げている。
そんな兄と姉の果たせなかった夢、クラシックでの戴冠を託されたタンタフエルサ。同馬を間近で見ているスタッフたちは現段階でどのような評価をしているのか、関東競馬専門紙のトラックマンが伝える。
「(タンタフエルサは)体質が弱く、それでここまでデビューが遅れてしまったようです。パララサルーやタンタアレグリアの若い頃と同じで、『トモ(腰から後脚の付け根)に甘い面がある』とスタッフ。それもあって、『牧場でもあまり乗り込めなかった』とのことで、陣営としてもなかなか苦心しているようですね」
デビューの予定は、1月28日の3歳新馬(東京・芝1800m)。ただ、満を持してここへ送り出すというよりは、「一度レースに使うことで、変わり身を見せてほしい」という陣営の思惑があるという。
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