メンバー手薄な京成杯。ならば
大物感ある1勝馬デルタバローズの出番

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 東西の金杯を含めた正月の3日間開催が終了し、今週からは通常開催となります。中山では、クラシック第1弾の皐月賞と同じ舞台で、京成杯(1月14日/中山・芝2000m)が行なわれます。

 東京、京都といった広々としたコースが舞台となる日本ダービーや菊花賞と比べて、皐月賞は中山・芝2000mという非常にトリッキーなコースで行なわれます。そういう意味では、三冠の中でも勝つのが最も難しい舞台と言えます。

 ゆえに、そのトリッキーなコースを皐月賞の前に経験させておきたいと思う陣営は多く、同じ舞台で行なわれる京成杯には、例年関西からも有力馬がこぞって参戦してきます。

 しかし今年は、GIに昇格したホープフルSが同じ中山・芝2000mを舞台として、昨年末に開催されたばかり。そうした状況にあって、関西馬の参戦自体が少なく、出走に踏み切った面々にしても「はたして"皐月賞を狙っている"と言えるのか?」と疑問に思うレベルで、やや格落ちのメンバー構成となりました。

 関西馬に限らず、関東馬も今年は実績のある馬の参戦が乏しいです。実績があれば、暮れのGIに使っていたでしょうからね。無理からぬことです。

 そんなメンバー構成の中で最も注目されるのは、ジェネラーレウーノ(牡3歳)でしょう。同じ中山・芝2000mで行なわれた葉牡丹賞(12月2日)で2勝目を挙げて、ここまで3戦2勝、3着1回。負けた新馬戦でも1番人気に推されたほどの存在ですし、その素質の高さがそのまま評価されると思います。

 前述のとおり、このトリッキーなコースを実際に経験し、しかも勝っているというのは、大きな強み。今回の出走馬の中で、2勝以上している馬も同馬を含めて3頭しかおらず、ここでは断然の実績と言えるでしょう。

 加えて、前走で破ったシャルドネゴールドが次走で500万条件を難なくクリアしました。また、鞍上も中山を得意とする田辺裕信騎手となれば、有力視されるのも当然でしょう。

 ただ、楽観視はできないと思っています。というのは、ジェネラーレウーノがこれまでの3戦で見せてきた口向きや走りのフォームから、少し気難しい面があるようにうかがえたからです。

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