GIホープフルSの勝ち馬を血統で知る。
ここで負けたら年は越せない

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki  photo by Yamane Eiichi/AFLO

 サンリヴァル(牡2歳・藤岡健一厩舎)は同条件で行なわれたOP芙蓉S(9月24日/中山・芝2000m)の勝ち馬。父ルーラーシップは香港GIのクイーンエリザベス2世C(シャティン・芝2000m)を勝っており、今年のGI菊花賞馬キセキを出して注目を集める。

 産駒は中山・芝2000mで5勝を挙げており、今年の皐月賞ではダンビュライトが3着に入るなど得意条件だ。サンリヴァルは母の父が皐月賞馬アグネスタキオン、祖母がGIオークス馬ウメノファイバーという良血で、クラシックレースを意識せずにはいられない血統構成だ。ここも当然、有力だろう。

 タイムフライヤー(牡2歳・松田国英厩舎)はOP萩S(10月28日/京都・芝1800m)の勝ち馬で、前走のGIII京都2歳S(11月25日/京都・芝2000m)はアタマ差の2着だった。伯父にダートGI5勝のタイムパラドックスがいる血統で、ハーツクライ×ブライアンズタイムの配合はGIIIダービー卿CTなど、中山で重賞2勝を挙げているマジックタイムと同じパターンとなる。

 ハーツクライ産駒に限らず、母系にブライアンズタイムやその父ロベルトを持つ馬は昨年の皐月賞馬ディーマジェスティ(父ディープインパクト)など中山での好成績が目立っており、このコースは向きそうだ。

 ルーカス(牡2歳・堀宣行厩舎)は2015年のJRA年度代表馬で、GI香港カップなど国内外GI6勝を誇るモーリスの全弟だ。札幌・芝1800mで新馬勝ち(8月20日)のあと、GIII東京スポーツ杯2歳S(11月18日/東京・芝1800m)でワグネリアンから3馬身差の2着となり、ここに臨んでくる。

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