香港競馬は大チャンス。「日本の人気」が見逃す実績馬がゾロゾロいる (2ページ目)

  • 土屋真光●文・写真 text & photo by Tsuchiya Masamitsu

 むしろ、ティベリアン(牡5歳/父ティベリウスカエサル)は、鞍上のオリビエ・ペリエが日本でも知名度が高いため人気が読めない部分もあるが、もしGI実績ということで評価を落とすようであれば、ここは狙ってみたい。香港ヴァーズはフランス調教馬がとにかく好相性。また、前走でハイランドリールを破って評価の高いタリスマニック(牡4歳/父メダリアドーロ)を、地元フランスで2度下している。

 さらにもう1頭、地元香港のゴールドマウント(せん4歳/父エクセレントハート)を挙げておきたい。実績では同じ香港のイーグルウェイ(せん5歳/父モアザンレディ)に劣るが、そのイーグルウェイは中間に一頓挫あったし、ゴールドマウントの前走4着は道中で不利を受けてのもので、最後の伸びはこの距離で一発を匂わせるものがあった。

 香港スプリント(芝1200m)は、毎年そうであるように、今年も香港調教馬の牙城が固い。日本の2頭、レッツゴードンキ(牝5歳/父キングカメハメハ)、ワンスインナムーン(牝4歳/父アドマイヤムーン)もここでは伏兵どまりの評価が妥当だろう。

 このレースでひとつポイントとなるのは、地元馬たちの評価の序列である。目下重賞2連勝でレーティングもトップのミスタースタニング(せん5歳/父エクシードアンドエクセル)が1番人気となるようであれば、疑ってみてもいいだろう。安定感でいえば、ラッキーバブルス(せん6歳/父シーブリング)の方が上。前走の9着惨敗は不利を受けて無理に追わなかったことによるもの。スムーズな競馬ができれば、あっさりもある。さらにスプリンターズS(10月1日/中山・芝1200m)で来日したブリザード(せん6歳/父スタークラフト)も鋭い決め手があり、一発を秘める。

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