阪神JFは荒れて当然。「気まぐれ少女の
穴馬3頭」がボーナス支給だ

  • text by Sportiva
  • photo by Sports Nippon/Getty Images

 阪神JFの穴馬として、最後に気づかされたのは"2歳牝馬らしい"馬の台頭である。

"2歳牝馬らしい"というのは、実力はあっても、若いゆえ成績に波があること。そうした馬たちは、その不安定さから馬券検討のうえでは嫌われることが多い。しかし"ここ"という舞台で本領を発揮する可能性はあり、過去の阪神JFでも、そういう馬たちが何度となく波乱を起こしている。

 その代表例となるのは、2012年に15番人気で2着に突っ込んできたクロフネサプライズ。勝った5番人気ローブティサージュとの馬連は、3万5990円という高配当となった。ちなみに、3着にも10番人気のレッドセリシアが入ったため、3連単の配当はなんと300万円を超えた。

 そのクロフネサプライズだが、デビュー戦で4着に敗れたあと、続く未勝利戦は難なく勝利を飾った。しかし、3戦目のGIII小倉2歳S(小倉・芝1200m)では9着と大敗。その後、500万特別では圧巻の逃げ切り勝ちを収めるも、そのムラのある走りからGIの舞台では人気が急落した。

 2015年に10番人気で2着となったウインファビラスも、新潟2歳Sで2着入線を果たしていながら、続くアルテミスSでは見せ場もなく5着に敗れた。そのレースぶりからプラス材料が見つからず、阪神JFでは人気がガタ落ちした。

 馬体はもちろん、精神的にも成長途上にある2歳牝馬。一戦ごとにパフォーマンスが大きく変わることは仕方がない。それで人気を落としてしまうが、秘めた実力を存分に出し切れば、ハイレベルなレースでも通用することがあるのだ。

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