「怪物」の娘たちが大激戦。2歳牝馬ランキングに早くも緊急事態発生 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Sports Nippon/Getty Images

 2位は、GIIIファンタジーS(11月3日/京都・芝1400m)を勝ったベルーガ(父キンシャサノキセキ)。同レースで見せた切れ味は、識者たちにも強烈なインパクトを与えた。ただ、同馬は昨日(12月6日)の追い切り後に骨折が判明、休養を余儀なくされた。今回のランキング調査はすでに前日12月5日に終了していたため、ここではそのままの順位を反映することとした。

市丸博司氏(パソコン競馬ライター)
「私自身の評価では、ベルーガは1位タイ。ファンタジーSで大外から直線一気の差し脚を見せ、TF指数(※市丸氏が独自に編み出したデータ指数)で4位同点のアマルフィコースト(父ダイワメジャー)、6位同点のコーディエライト(父ダイワメジャー)を並ぶ間もなく差し切っています。それが大きなポイントです。

 中央登録のあった兄姉は9頭いて、うち5頭が勝ち上がっています。その確率は相当なものですが、重賞勝ちはこの馬が初めて。母アドマイヤライトと父キンシャサノキセキとの相性が、それだけよかったということでしょう」

吉田順一氏(デイリー馬三郎)
「母のアドマイヤライトは"クズ"を出さない血筋で、父の特徴が出やすい特性を持っています。ベルーガは、スプリントGIの高松宮記念を連覇したキンシャサノキセキが父となって、スピード色の濃い配合ですが、パワーもしっかりと継承されています。

 血統面を考慮して新馬戦は芝1200m戦に出走し、2戦目は1ハロン距離を伸ばしてファンタジーSに挑戦。2戦とも最速の上がりをマークして連勝を飾りました。段階を踏んでギアを上げていくタイプで、長い直線が合いそうです。血統からすれば、さらなる距離延長は微妙なところですが、馬体のシルエットは胴長+脚長。加えて、四肢がしっかりと伸びる豪快なフットワークから、マイル以上でも戦えるのではないかと思わせてくれます」

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