女王を「穴」扱いと侮るな。ジャパンCはソウルスターリングに要注意 (3ページ目)

 とはいえ、鞍上を務めるのが、今GIに乗れば「上位入線は間違いなし」と言えるほど、絶好調のミルコ・デムーロ騎手(※現在、GI10戦連続で3着以内を確保)。1週前の追い切りではシュヴァルグラン(牡5歳)に乗っていたにもかかわらず、結局サトノクラウンを選びました。

 おそらく、最終的にアイダホ(牡4歳/アイルランド)に騎乗することになったライアン・ムーア騎手の動向によって、急遽決まったことだと思いますが、その選択には惹きつけられるものがありますね。

 ミルコ・デムーロ騎手にふられる形となったシュヴァルグランは、オーストラリアの名手ヒュー・ボウマン騎手が手綱を取ることになりました。神がかり的な騎乗が続いているミルコ・デムーロ騎手の力は魅力ですが、ボウマン騎手も世界のトップジョッキーのひとりですし、マイナスになることはないでしょう。

 追えば追うほど伸びるイメージのあるシュヴァルグラン。豪腕のボウマン騎手とは手が合うと思いますし、どんな走りを見せるか、逆に楽しみです。

 さて、今回のジャパンカップでは、今年のダービー馬とオークス馬も参戦します。それも、大きな見どころのひとつです。

 秋を迎えたとはいえ、3歳馬が歴戦の古馬を相手にするのは大変です。普通ならば、厳しい戦いを強いられます。しかし、とりわけダービー馬のレイデオロ(牡3歳)には、"普通ではない"可能性を感じています。

 ダービー馬がその年のジャパンカップを勝ったのは、ジャングルポケット(2001年)しかいません。それだけハードルが高い挑戦となりますが、レイデオロにはジャングルポケット以上の期待感があります。

 ジャングルポケットも、連覇を狙っていたテイエムオペラオーを撃破。レイデオロも同じく、キタサンブラックの連覇を阻んでもおかしくないでしょう。先週のマイルCSでは、皐月賞2着のペルシアンナイトが快勝。3歳馬が勢いに乗っている今、世代王者への期待は膨らむばかりです。

 一方、オークス馬のソウルスターリング。この秋は古馬路線に果敢に挑戦し、毎日王冠(10月8日/東京・芝1800m)で8着、天皇賞・秋では6着と、大敗を続けています。おかげで、すっかり人気を落としてしまいましたが、実はまだ、可能性があるのでは? と思っています。

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