堅いアルゼンチン共和国杯も、かすかな希望の「ロマン穴馬」が3頭いた

  • text by Sportiva
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 例年、秋のGIシリーズの谷間に行なわれるGIIアルゼンチン共和国杯(11月5日/東京・芝2500m)。近年は、ここをステップにしてGI戦線で活躍する馬も多く、レベルの高い争いとなっている。

 それもあってか、最近の結果を見てみると、比較的"堅く"収まっていることがわかる。ここ3年は上位4番人気以内の馬が3着までを独占しており、実力どおりの決着で終わっている。

 とはいえ、過去10年の結果を振り返れば、伏兵馬の台頭がなかったわけではない。それを参考にして、今年のレースで狙えそうな穴馬を探してみたい。

 過去に波乱を起こした馬の傾向を見てみると、以下のような3つのパターンに分けられる。

(1)その年に重賞で好走していながら、直前で惨敗しているか、近走がパッとしない馬
(2)下級条件やオープン特別を勝ち上がってきたばかりの上昇馬
(3)近走は不振続きも、過去に3000mを超える長距離重賞での好走歴がある馬

(1)の代表例となるのは、2009年に11番人気で金星を挙げたミヤビランベリや、2013年に7番人気で勝利を飾ったアスカクリチャン。前者はその年に重賞を2勝、後者はGIIで2着、GIIIで3着と好走していたが、直前の成績から人気を落としていた。

(2)の例で挙げられるのは、2007年に9番人気で3着となったリキアイサイレンスや、2010年に9番人気で3着と奮闘したコスモヘレノスなどがいる。とりわけ、コスモヘレノスは1000万条件を勝ち上がったばかりだったが、その調子のよさを生かしての激走だった。

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