本場イギリスを極めた血が騒ぐ。エストスペリオルに早くも漂う大物感 (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

 さて、肝心のエストスペリオルはすでにトレセン入り。デビューに向けて調整が進められている。同馬について、スタッフの評価はどんなものなのか。関東競馬専門紙のトラックマンはこう明かす。

「実際に乗ったスタッフによると、『背中はいいものがある』という話をしていました。兄ブラヴィッシモは短いところで活躍していますが、こちらはもっとおとなしいタイプで、そのスタッフは『ゆったりとした長い距離で走らせたい』とも言っていました。馬体は450kg台とコンパクトで、軽い芝でどのくらいキレるのか、見てみたいですね」

 厩舎スタッフのコメントにあるように、同馬は初陣から長めの距離を選択。東京・芝2000mを舞台とする、11月11日の2歳新馬でデビューする予定だ。

 鞍上は、短期免許で来日する世界的な名手のライアン・ムーア騎手が務めるという。その点からも同馬への期待の大きさがうかがえる。

 デビューまでまもなくという状況を迎えて、これからはどれだけ順調に調教をこなしていくかが大切になる。先述のトラックマンは、今後の注目点としてこんなことをポイントに挙げる。

「トレセンでの調教はまだ軽いものがほとんどで、速い時計は出していません。ですから、ある程度タイムを上げたときに、どのくらいの動きを見せるのか、チェックしたいですね。何にせよ、ひとつ、ふたつと、きっちり勝っていきそうな雰囲気を持っています」

 注目の堀厩舎が送り出す、期待の2歳馬。名手ムーア騎手を背にして、デビュー戦ではどんなパフォーマンスを見せるのか、必見である。

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