天皇賞・秋は、うっかり見切りがちな「人気薄3頭」で高配当の収穫祭 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 その走りから、さすがに今回は人気が落ちそうな気配。それでも、ダービーを制した東京の舞台で、叩き2走目となれば、復活の可能性はある。2012年には、やはり不振にあえいでいたダービー馬エイシンフラッシュが、5番人気で復活Vを遂げている。その再現が大いに期待される。

 一方で、改めて過去10年の"勝ち馬"を見てみると、波乱の結末として思い出されるのは、2011年のトーセンジョーダンだ。同馬は7番人気で優勝。1分56秒1という驚異のレコードタイムを樹立して、ファンの度肝を抜いた。

 そのトーセンジョーダンは、夏のGII札幌記念(札幌・芝2000m)を制すると、この舞台に直行。それまでにGI実績がなく、軽く扱われていたが、見事にその評価を覆(くつがえ)す激走を見せた。

 実はこのパターンは、12年前にもある。札幌記念を9番人気で制したヘヴンリーロマンスが、そのまま天皇賞・秋に直行。14番人気という低評価でありながら、強豪牡馬を相手に大金星を挙げたのだ。

 札幌記念を勝ちながら、人気の上がらない馬。そして、札幌から直行する馬――そんな馬が今年もいる。

 サクラアンプルール(牡6歳)である。

 昨年末にようやくオープン入りし、今年のGII中山記念(2月26日/中山・芝1800m)で2着と好走した同馬。前走の札幌記念(8月20日)では、GI経験豊富な馬たちを蹴散らして、ついに初重賞制覇を決めた。

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