前走8着でも、天皇賞・秋でソウルスターリングを推す記者の根拠は? (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Kyodo News

 多少の不利があったとはいえ、この負け方で同馬に対する評価が難しくなってしまった。圧倒的なレースぶり、スケールの大きさは誰もが認めるところだが、古馬一線級が相手となると、さすがにまだ力は及ばないのだろうか――。

 まずは毎日王冠の敗因は何だったのか、振り返ってみたい。先週の菊花賞では10番人気で2着に突っ込んできたクリンチャーに本命を打ち、見事に波乱のレースを仕留めた日刊スポーツの木南友輔記者はこう分析する。

「(ソウルスターリングが)毎日王冠で負けるとしたら、同じく負担重量の軽い3歳馬、ダイワキャグニー(牡3歳)あたりだと思っていたので、あの失速は想定外でした。開幕週で、前が残るはずの馬場。にもかかわらず、スローの流れから終(しま)いの伸び勝負という、ディープインパクト産駒向きの競馬になったことが、敗因と見ています。

 フランケル産駒で、瞬発力が武器のソウルスターリングであれば、(古馬相手にも)伸び負けしないと思っていたのですが......。そんな彼女でも、古馬のディープインパクト産駒のGI馬たちにはかないませんでした」

 確かに、毎日王冠の上位3頭はディープインパクト産駒が独占。それも、古馬のGI戦線で好成績を収めている実績馬ばかりだった。

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