「キタサンブラックが負けるとすれば天皇賞・秋」という記者の真意は? (4ページ目)

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Kyodo News

 まあ、この秋の最大目標は次のジャパンカップでしょうから、今回は『余裕残しでいい』ということなのかもしれませんね。でも逆に言えば、他の馬が付け入る隙が、それだけ大きくあると思うんです」(専門紙記者)

 3歳時に菊花賞で初のGIタイトルを手にして以降、キタサンブラックはGIを8戦こなしてきた。そのうち、敗れたのは有馬記念(2015年、2016年)と宝塚記念(2016年、2017年)の"グランプリレース"ばかり。激戦が続いたあと、シーズンの最終戦にはもはや余力が残っていないのかもしれない。

 そうしたこれまでのセオリーでいけば、シーズン序盤は充実期。今回の天皇賞・秋はキタサンブラックが勝つ番だ。が、専門紙記者の懸念も気になる。馬券的な妙味からすれば、今回はあえて対抗以下に回して勝負するのも悪くないかもしれない。

 秋の「古馬三冠」の初戦、「最強」の名をほしいままにしてきたキタサンブラックが新たな勲章を手にするのか。それとも、状態や本気度で上回るライバルに出し抜かれてしまうのか。楽しみな一戦であることには違いない。

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