偉大なる姉ブエナビスタに続け。プリメラビスタはデビューへ視界良好

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選! 2歳馬情報局(2017年版)
第22回:プリメラビスタ

 日本競馬の歴史を振り返れば、今なおファンの心に刻まれている、優秀な兄弟や姉妹がたくさんいる。

 GI3勝の兄ビワハヤヒデと、1994年の三冠(皐月賞、ダービー、菊花賞)を含めてGI4勝を挙げた弟ナリタブライアンは、その象徴だろう。また、GI3勝の兄ドリームジャーニーと、2011年の三冠馬でGI通算6勝を飾った弟オルフェーヴルも、競馬史に残る屈指の兄弟である。

 同じ母からGIをいくつも勝つような名馬が複数生まれるケースは、決して多くはない。しかし、そうした"奇跡"は確かに起こっているのだ。

 そして今年も、数々のGIの勲章を手にした兄姉に続いて、大舞台での活躍が期待される2歳馬がいる。栗東トレセン(滋賀県)の池添学厩舎に所属するプリメラビスタ(牝2歳/父オルフェーヴル)である。

名繁殖牝馬ビワハイジの子、プリメラビスタへの期待は大きい名繁殖牝馬ビワハイジの子、プリメラビスタへの期待は大きい 母ビワハイジは、1995年のGI阪神3歳牝馬S(阪神・芝1600m。※現・阪神ジュベナイルフィリーズの前身)を制したGI馬だが、彼女がその能力をいかんなく発揮したのは引退後だった。繁殖牝馬となってから、多くの素質馬を生み出して、輝かしい功績を刻んできている。

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