「強い馬」なき菊花賞は、やる気満々のトリコロールブルーに好機到来 (2ページ目)

 ダービー馬レイデオロは、菊花賞には出走してきませんでした。ということは、同馬は「強い馬」ではないのか? というと、そんなことはないと思います。先に「最近のダービー馬からはのちのGI馬が出ていない」とも記しましたが、今年はそれも当てはまらないと思っています。

 なぜなら、レイデオロがこの世代ではナンバー1の存在だと思うからです。菊花賞に出走していれば、おそらく勝っていたのではないでしょうか。

 ただし、菊花賞を勝つような競馬をすると、その後に反動が出ることが多いのは確かです。そこで陣営としては、まだまだ完成していないレイデオロの成長を妨げることのないよう、ゆったりと間隔を取って、無理しないレース選択をしているのだと思います。

 そう、要するに陣営や関係者など、レイデオロに対する周囲の期待はそれだけ大きいのでしょう。この秋はもちろん、来年も本当に楽しみな馬です。

 さて、そのレイデオロは、休み明けで菊花賞の前哨戦となる神戸新聞杯(9月24日/阪神・芝2400m)を楽勝しました。このレースで、同馬に唯一「迫れる可能性がある」と思っていたのは、キセキでした。

 結果は2着でしたが、神戸新聞杯は本番ではなく、あくまでトライアル。実際に、同レースでは勝ったレイデオロを負かしにいくのではなく、菊花賞を見据えた"試走"をしているように見えました。

 もしGIの舞台だったら、もっと本気でレイデオロを負かしにいっているはずです。そうであったなら、また違う結果になっていたかもしれませんよ。それぐらい、キセキには可能性を感じています。

 菊花賞はもちろんのこと、来年を見据えた場合、アルアインも、キセキも、本当に楽しみな存在です。

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