今年そっくりな9年前の菊花賞から「とてつもない穴馬」が見えてきた (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 例えば、2009年に8番人気で勝利を飾ったスリーロールスは、前走で1000万条件の野分特別(阪神・芝1800m)を圧勝して本番へ。他にも、2010年に13番人気で3着に突っ込んできたビートブラック、2014年に7番人気で3着に入ったゴールドアクターが1000万条件の前走を勝って、その勢いのまま菊花賞でも好走した。

 要するに、おおよそ菊花賞で人気の中心となるのは、直前のトライアル戦で上位入線を果たしてきた馬たちだが、そうでなくても古馬混合の1000万条件を勝ち上がってきた馬であれば、十分に通用するということだ。ならば、人気薄のそうした馬たちを狙わない手はない。

 そこで、今回のメンバーを見てみると、前走で1000万条件を制してここに挑む馬が4頭いる。どの馬も魅力的ではあるが、前述した過去3頭の実績を再度チェックしてみると、いずれも春の時点で重賞やオープン戦に出走。そこから自己条件に戻って、2戦以内で1000万下を卒業している。

 この観点で見ると、2頭の馬に絞り込まれる。トリコロールブルークリノヤマトノオーである。

 トリコロールブルーは、春にGIIスプリングS(5着。3月19日/中山・芝1800m)、GII青葉賞(7着。4月29日/東京・芝2400m)と、2度の重賞出走経験がある。その後、休養を挟んで前走では1000万条件の日高特別(9月2日/札幌・芝2000m)を快勝。そこから、この舞台へ挑む。

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