京都大賞典は稼ぐチャンス。穴党記者たちが「この2頭」で一致した! (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 その他、5着アルバートも不利があったとはいえ、秋初戦のGIIオールカマー(9月24日/中山・芝2200m)で7着と馬群に沈んだ。とにかく、天皇賞・春の上位組は、ことごとくその後の成績が芳しくなく、消耗の激しいレースだったことをうかがわせる。

 それでも、7着だったゴールドアクターが宝塚記念で2着と挽回したように、天皇賞・春組でも比較的消耗の少なかった下位の馬たちなら巻き返しが期待できる。松田記者は、まさしくそれに該当する馬に注目する。

「天皇賞・春は8着だったトーセンバジル(牡5歳)です。GIII新潟記念(9月3日/新潟・芝2000m)を叩いて、今回は中4週での参戦となります。新潟記念では前残りの展開で本来の力を出し切れずに7着にとどまりましたが、それでも最速の上がりをマークして勝ち馬とはコンマ2秒差。悲観する内容ではありませんでした」

 着順はともかく、確かに新潟記念の走りからは天皇賞・春のダメージは残っていないように見える。松田記者が続ける。

「(トーセンバジルは)重賞ではこれまで、3着2回、着外5回と勝ち負けを演じるまでには至っていませんが、管理するのは狙ったレースでの勝負強さが光る藤原英昭厩舎(栗東)。その仕上げに関して、今回は食指が動かされます。

 もともと2000mより長い距離で好走を重ねてきた馬。京都外回りの2400m戦自体は初めてですが、スローからの決め手勝負となれば、勝機は十分にあります。久々を叩いた上積みも考えれば、実績馬を逆転する可能性も高いと思いますよ」

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