凱旋門賞の「世界が見落とした穴馬」をフランス女性記者がささやいた (3ページ目)
そう話すのはイギリスを中心に活動する競馬ジャーナリスト、ティム・キャロル記者だ。母国だけでなく、ドバイやオーストラリアなどでもテレビで解説を行なっている。
「ここ数戦で勝った相手がイキートスやホークビルなど、いい馬ばかり。フォワ賞のサトノダイヤモンドにも、馬場適性や仕上がり途上だったとはいえ、あれだけの差をつけた。つまりは、チンギスシークレットはブックメーカーのオッズほど人気上位馬に見劣りはしていない、と思うんだ。
シャンティイで一度結果を出したことも大きいし、渋りそうな馬場もこの馬に大きく味方するんじゃないかな」
期せずして、2人続けてドイツ調教馬の名前が挙がったが、最後に"穴馬"という意味合いでは意外な名前を挙げるのが、イギリスの老舗競馬メディアである『レーシングポスト』のパリ駐在を務めるスコット・バートン記者だ。
「今年は4頭の争いだと思います。エネイブルはもちろん、ユリシーズ、ブラムト、そしてここにサトノダイヤモンドが加わります」
なぜ、あえて不安点が多く、ブックメーカーの評価も徐々に下がっているサトノダイヤモンドなのだろうか。
「確かにフォワ賞では正直失望したところもありました。しかし、あれが彼の本来の走りではないことは、日本のファンもご存知でしょう?」
バートン氏はさらに、追い切りの動きの印象も付け加えた。
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