新星馬と古豪馬。スプリンターズSは「ダ」で始まる2頭が狙い目ダ! (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Yamane Eiichi/AFLO


 ダイアナヘイローの不安点を挙げるとすれば、ローテーションだろう。この春は5月27日の御池特別(京都・芝1200m)2着から連闘で6月3日の戎橋特別(阪神・芝1200m)を勝利し、6月25日の皆生特別(阪神・芝1200m)、7月30日の佐世保S(小倉・芝1200m)、8月20日の北九州記念と休みなく使われてきていて、ここ4カ月で今回が6戦目だ。スプリンターズSを狙う馬のローテーションとしてはGIIセントウルSなどで秋1戦して臨むのが一般的なので、他馬と比べると上積みという点では分が悪いと思えてしまう。ただ、この厳しいローテーションの中、ダイアナヘイローは前々走、前走と馬体重を増やしてきている。これは今が充実期だと考えられるし、さらなるパワーアップも期待できる状態とも言える。

 過去に、同じような臨戦過程でスプリンターズSを勝った馬がいる。2008年のスリープレスナイトも4連勝で北九州記念を制し、その勢いのまま5連勝でスプリンターズSを勝利。同馬は4月20日からの5戦目と、ダイアナヘイローよりやや楽なローテーションだが、同馬も北九州記念で体重を10キロ増やしていた。また、4歳牝馬というのも共通している。4歳牝馬といえば2011年のカレンチャンも4連勝からの参戦でこのレースを制している。このレースでは4歳牝馬の勢いは侮れない。ダイアナヘイローがスリープレスナイトやカレンチャンに続けるか注目だ。

 かたやダンスディレクターは7歳の古豪。この馬は2016年と2017年のGIIIシルクロードS(京都・芝1200m)を連覇しているが、レース後にいずれも故障のため高松宮記念には出走できず、GI勝利のチャンスを逃している。しかも、昨年のシルクロードSで負かしたビッグアーサー(5着)、今年負かしたセイウンコウセイ(2着)がいずれも高松宮記念を勝っており、無事ならこの馬が......と思わせる結果だった。

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