穴党記者が腕まくりのローズS。「今が絶好の狙い時」という馬の名は? (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

「ミスパンテールには、実はこの春も期待していました。昨年7月にデビューしたあと、春まで休養。結局、馬体全体に緩さを残した状況で、完成度の低いままでの復帰となりましたが、休養明けの重賞でいきなり2着と好走しましたからね。ソウルスターリングからコンマ3秒差というのは、確かな素材を示すものでした。

 それからひと夏越して、栗東に戻ってからの調教内容は圧巻です。春に比べて、ひと回りパワーアップした印象を受けます。1週前にはびっしり負荷をかけて追われており、秋初戦へ向けて態勢は整っています」

 日刊スポーツの木南友輔記者は、このミスパンテールが際立ったチューリップ賞で4着だった良血ミリッサ(父ダイワメジャー)に注目する。

「春のクラシックには縁がありませんでしたが、さすがは昨年のオークス馬シンハライト(父ディープインパクト)や、GIIIマーメイドS(阪神・芝2000m)を勝ったリラヴァティ(父ゼンノロブロイ)と同じ母シンハリーズの子。競馬の内容はいつも見せ場十分でした。今回は、夏の中京(1000万条件)を勝って"ここ"というローテーションもいいし、管理する石坂正厩舎はこの馬の仕上げに自信を持っている印象を受けます」

 さらに、木南記者はメイズオブオナー(父ハーツクライ)の名前も挙げた。

「久々の芝だった前走の勝ちっぷりが抜群。相手も500万条件にしてはそろっていました。祖母がモネヴァシア、曾祖母がミエスクで、昨年の海外GIドバイターフを勝ったリアルスティールとは従兄弟の関係と、血統もひとつ筋が通っています。輸送競馬さえこなせれば"遅れてきた大物"として、春のクラシック組を逆転できますよ」

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