穴党記者は言う。北九州記念は「持ち時計のある、好位差し馬」を狙え (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

「小倉も開催4週目を迎え、芝がだいぶ掘れて、中間の降雨も影響して芝丈は少し短め。内から2~3頭分は、凸凹が激しいです。そこは、ジョッキーも避けたくなるでしょうし、外を回るロスがあっても差し勢が間に合う馬場になっていることは、記憶にとどめておいたほうがいいですよ」

 だとすれば、前走で速い時計をマークして勝ったダイアナヘイロー(牝4歳/父キングヘイロー)やファインニードル(牡4歳/父アドマイヤムーン)は人気を集めそうだが、これらは先行脚質のため、過信は禁物ということだろう。

 人気と言えばもう1頭、前走の函館スプリントS(6月18日/函館・芝1200m)を2着と好走したキングハート(牡4歳/父オレハマッテルゼ)はどうか。吉田記者は高い評価を与える。

「キングハートは下級条件とはいえ、1勝、2着2回と小倉との相性は文句なし。今年に入ってからの成績もよく、持ち時計もあって、脚質にも幅がありますから、かなり有力視できます」

 それでも「やはり軽量馬の突っ込みには要注意」として、吉田記者は1頭の穴馬を推奨する。それは、ダイアナヘイロー、ファインニードルと同様、準オープンの前走を勝ち上がってきたツィンクルソード(牡6歳/父デュランダル)だ。

「今回は(斤量が)前走から3kg減。54kgで出走できるのは大きいです。芝1200mの速い持ち時計はありませんが、最後に芝1200mを使ったのは4歳の夏と2年前のこと。それから成長していることを思えば、その点の心配はいらないでしょう。実際、前走の豊明S(7月8日/中京)では、芝1400mで1分19秒9という速い決着で快勝。しかも、かなり外を回す大味な競馬で計測されたものですから、その価値は高いです。

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