穴党記者が「人気馬そっちのけで推す3頭」がエルムSで砂嵐を起こす (4ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 テイエムジンソクの様子について、そう伝えてくれたのは、札幌で取材するスポーツ報知の石野静香記者。これといった不安はないようで、人気馬がさらに連勝を重ねていきそうなムードにある。が、石野記者は自らの狙い目として、別の「穴馬」の名前を挙げた。昨年の覇者リッカルドである。

「リッカルドは、昨年のこのレースを勝ってから6戦して勝ち星はありませんが、札幌での取材を通して、その状態が明らかに上向いていることを感じました。馬は先週、函館から札幌へ移動。付きっきりで調教をつけている黛弘人騎手も、『函館ではあまりトモ(の具合)がよくなかったのですが、札幌に来てだいぶよくなってきました。函館のときとはぜんぜん違いますね』と、かなりの良化ぶりを実感していました。

 前走のマリーンSは7着に終わりましたけど、内容自体は悪くなく、一時期と比べると復調してきている印象を強く受けます。黛騎手自身、『馬が自信を取り戻せれば、さらに上のステージでももうひと花咲かせられるはず』と、その気合いは相当なものでした。一発への期待が膨らみます」

 波乱ムードが深まりつつあるエルムS。はたして、北の大地で嵐を起こすような馬はいるのか。無論、その馬はこの中にいる可能性が大いにある。

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